名古屋Dは、HCとして滋賀レイクスターズで4シーズン指揮を執った”闘将”デニス氏を迎え、過去2シーズン逃しているチャンピオンシップゲームへの出場を目指す。選手の才能を引き出す事に長けているデニスHCが有望選手を多く抱えている名古屋Dをどう変えていくのかに注目したい。日本人選手はPGの笹山、シューターの安藤選手が移籍で抜けたものの、大阪からゲームメイクが上手いPGの伊藤、A東京からシューターの須田を迎え十分な補強に成功した。外国籍選手は全員を入れ替えて心機一転となるが、コティ・クラーク選手を始めとして経験豊富な選手を揃えた。また、アジア特別枠でアメリカでのプレー経験のあるSGのレイ・パークスジュニア選手を獲得し、選手層の厚さを増した。ポテンシャルの高い選手が揃っているだけに、デニスHCがその情熱で個々の能力を最大限に引き出すことができれば、上位に食い込むチームとなるだろう。

名古屋Dの注目選手は齋藤選手。滋賀から移籍してきた昨シーズンは26分の出場で平均12.5得点、5.7アシストと司令塔としてリーグトップレベルの活躍を見せた。日本代表の司令塔である富樫選手と比べても遜色のないスタッツを2年連続で叩き出しているだけに、今後の活躍にも期待がかかる。

まずは昨季アシスト21.3(リーグ4位)とゲームメイクが上手い名古屋Dのオフェンスをフェニックスが激しいディフェンスで守りきることが出来るかが最大の鍵となるだろう。特に名古屋Dは齋藤選手、伊藤選手とリーグでもトップクラスのPGが揃っているだけに、フェニックスは前線から40分間プレッシャーをかけ続けたい。また、名古屋Dには運動能力の高い選手が揃っており、リバウンド争いも重要となる。全員でリバウンドを拾い、速い展開に持ち込めればフェニックスペースに、オフェンスリバウンドを奪い、セカンドチャンスの得点が増えれば名古屋Dのペースになるだろう。得点もアシストも量産できるフェニックスのカーター選手と名古屋Dのクラーク選手のポイントフォワード対決にも注目したい。

フェニックスの注目選手は田渡選手。海外でのプレー経験もある技巧派PG。今季のフェニックスは3ポイントシュートが得意な選手が多いだけに、田渡選手のゴールへのアタックからのアシストに期待がかかる。また、新加入ながらキャプテンを任され、チームのリーダーとしての役割も担っている。