信州は3年間指揮を執ってきた勝久マイケルHCと更に複数年契約を結び、チームの未来を託した。マイケルHCはこれまで自分の信念である『Play the right way』を実践し、個人のスタッツではなくチームのためにハードにプレーすることを徹底し続けてきた。特にチームディフェンスには定評があり、今季もここまで失点がリーグ1位と圧巻の数字を残している。また、主力選手を変えずチーム力を年々積み上げてきており、リーグで最も結束力が強いチームといえるだろう。そこに新規加入選手として三河からPGの熊谷、富山からPG/SGの岡田、滋賀からSG/SFの前田とB1でも実績のある若手選手を迎え、十分な戦力補強を果たした。外国籍選手はマーシャル、マクヘンリー、ホーキンソンと長年共に戦ってきた”チームで戦える選手”を継続して契約した。今まで積み上げてきたバスケットに勢いのある新規選手が上手く融合すれば上位を狙えるチームとなるだろう。

信州の注目選手はポイントゲッターの岡田選手。今季からの新加入選手ながら平均得点17.7点(チーム1位)とその才能を存分に発揮している。シュート確率も非常に高く、効率よく得点する事ができる選手だ。また、アシストも3.3本と攻撃の起点にもなっている。

リーグNo.1と称される信州のディフェンスをフェニックスがどう攻略するかが最大の見所となる。信州の組織的なディフェンスをハーフコートで攻めるのは非常に困難となるので、フェニックスは本来の持ち味である速い展開に持っていきたい。また、今季のフェニックスはアグレッシブなアタックからファウルを多くもらっているので、ファウルの多い信州に対し果敢にアタックしたい所だ。信州はオフェンスリバウンドがリーグ3位と非常に多く、そこからセカンドチャンスを狙っている為、リバウンド争いにも注目したい。

フェニックスの注目選手はカーター選手。2年間Bリーグで実績のあるオールラウンダー。ここまでその得点力は影を潜めているものの、カーター選手が20点近く取った試合は全て勝利しており、勝利には欠かせない存在となっている。アシストも多く、周りの選手を生かす事もできる選手なので、カーター選手がディフェンスを引き寄せアシストする場面が増えれば、フェニックスに流れを引き寄せることが出来るだろう。